HANDSは、平成17年度から、「TEACCH(R)自閉症プログラム」の理念や方法論に学

R び、自閉スペクトラム症(以下、ASD)などの特性や、それに応じた支援について勉強する会

として、長崎大学教授の岩永竜一郎先生を顧問に、保護者や支援者の皆様と共に15年以上学ん でまいりました。

一人一人のASDなどの特性に基づいた、継続した支援を行うことで、苦手なことや難しいこ とがあっても、子供たちは支援を活用しながら、たくさん成長できるという成功体験を保護者と 支援者とで共有してきました。また、上手くいかない悩みや困っていることなども素直に吐き出 して共有しました。共感してもらい、できることを皆で考えるという機会は心の支えとなり、背 中を押してもらえた気持ちで、翌日からの活力とすることができました。加えて、支援者にとっ ては、保護者の思いや関係機関の情報を知る、大変貴重な学びの機会となっております。

一方、学校などでは、ASDなどの方の行動の背景に思いを馳せられず、字義通りに“わがま まなのか?やる気がないのか?できるのにわざとしないのか?”などと誤解されたり、精神論で 語られたりすることが、まだ根強く残っていました。しかし、根底では “ASDなどの人たち に寄り添いたい”と願っている支援者も少なくなく、どうしたらよいのかと悩み、実は日々葛藤 しているという現状もありました。

そのような中、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、感染症対策として、会場に集まって の勉強会ができなくなり、中止せざるを得ませんでした。そこで、一昨年度から試行的にオンラ イン上で、支援者向けの勉強会や岩永先生の講演会、保護者向けの茶話会(座談会)を実施いた しました。

支援者向けの勉強会では、活発な意見交換や情報共有ができました。その中で、「同じ立場の 支援者に話を聞いてもらえて良かった」「新たな視点に気付けた」「支援の方向性に自信がもてた」 「本人や保護者ともっと向き合いたい」などの感想をいただきました。

一方で昨年度は、新規の支援者や保護者の方の参加が伸び悩み、課題も見えた一年でした。

そこで、今年度は、現状やニーズも踏まえ、参加者の目的などに応じた3つのカテゴリーで勉 強会を整理させていただき、学びを深めたい方は勿論のこと、新規の保護者や支援者の方も気軽 に参加しやすい会の運営を考えております。また、年間を通じ、オンラインでの実施を基本とし つつ、会場などに集っての会の開催も行いたいと考えております。

年間参加費については、運営でかかる年間の費用を、保護者及びその他の支援者でそれぞれ金 額を設定し、オンライン決済などで集めさせていただきます。なお、活動の中身を知って安心し て参加いただけるように、勉強会の初回の参加については無料でお試しができます。

以下、今年度の年間計画や参加費などについて記載いたします。ご意見、ご質問などございま したら、お気軽にお問い合わせください。

令和5年4月吉日 HANDS幹事一同